基本概念とナレッジ

エスクロー調査業務とは

不動産取引の安全性を高めるために行う調査業務です。調査の定義・対象範囲から、 免責・限定事項、インスペクションとの違い、FAQ、倫理規定までをまとめています。

調査の定義・対象範囲

エスクロー調査とは、不動産取引にあたり対象物件に関する各種情報を収集・整理し、 買主・売主が判断材料として活用できるよう報告書にまとめる業務です。公的資料や現地確認に基づき、 客観的事実を中立的な立場で提供します。

調査対象(例)

  • 土地・建物の権利関係・履歴
  • 法令上の制限(都市計画・建築規制等)
  • 土壌汚染・地歴の可能性
  • インフラ・周辺環境・接道状況

調査対象外(例)

  • 境界確定を伴う測量
  • 不動産の経済的価値の鑑定評価
  • 建物の構造・劣化の詳細診断
  • 法的有効性の保証・法律判断
重要

免責・限定事項

本調査は、取引判断の参考資料を提供するものであり、以下の事項を保証・実施するものではありません。 ご依頼・ご利用の前に必ずご確認ください。

  • 測量ではありません。境界・面積の確定や正確な測定を行うものではありません。

  • 鑑定評価ではありません。不動産の価格・経済的価値を判定・保証するものではありません。

  • 法的保証ではありません。権利の有効性や法的結論を保証・判断するものではありません。

  • 調査時点の情報です。公的資料・現地確認に基づく調査時点の情報であり、将来の状況変化を保証しません。

インスペクションとの違い

建物状況調査(インスペクション)が建物の物理的な状態を診断するのに対し、エスクロー調査は 権利・法令・履歴など取引にかかわる情報全般を対象とします。両者は目的が異なり、補完的に利用されます。

エスクロー調査 インスペクション
主な対象 権利・法令・履歴・周辺環境 建物の構造・劣化状況
目的 取引判断の参考情報の提供 建物コンディションの把握
主な手段 公的資料調査・現地確認 専門家による目視・計測

よくある質問(FAQ)

調査にはどのくらいの期間がかかりますか?
対象物件の種別や調査範囲により異なりますが、標準的な案件では資料取得から報告書作成まで数日〜2週間程度が目安です。特別依頼調査を含む場合は追加で期間を要します。
報告書の内容は法的に保証されますか?
いいえ。本調査は参考情報の提供を目的としており、法的保証・鑑定・測量を行うものではありません。詳しくは免責・限定事項をご確認ください。
土壌汚染や耐震の調査も依頼できますか?
土壌汚染・耐震・石綿などは「特別依頼調査」として対応可能です。資料・ツール一覧の特別依頼調査カテゴリから依頼書フォーマットをご利用ください。
インスペクションと両方必要ですか?
目的が異なるため、両者は補完的に利用されます。権利・法令面はエスクロー調査、建物の物理的状態はインスペクションが担います。取引内容に応じてご検討ください。

協会倫理規定

調査従事者は、以下の倫理規定を遵守し、公正・中立な調査の実施に努めます。

  • 01中立性・公正性を保ち、特定当事者に偏らない
  • 02知り得た情報の守秘義務を徹底する
  • 03調査範囲・限界を依頼者に明確に説明する
  • 04客観的事実に基づき、推測と事実を区別して記載する
  • 05利益相反を回避し、誠実に業務を遂行する
  • 06関係法令・関連規程を遵守する

基本を理解したら、次へ

アプリの特徴を知り、実際に報告書作成を始めましょう。